妻が海外赴任になったけど、僕はどうすれば?

アラサー夫婦の妻が海外赴任になり、ついていった夫のブログ。ロンドンでの生活も綴ります。

発令の日の話し合い

4月1日という日

2016年4月1日、2016年度の初日である今日は多くの日本企業で人事異動が発表される。
保守的な大企業においては、2月頃からボス達の動きを見て人事異動の噂話がまことしやかに行われるのが通例となっている。
部長が部長室にこもって電話をしている、電話の後次長に呼びつける、なんだか不自然な仕事の引き継ぎを命じられる、こうしたものは格好の噂のタネとなる。
ほとんどのそうした話は無益な話だとわかっていてもだ。

一方、自分は数年前に転職して以降、大して大きくもない会社であったためこうした動きとは無縁となっていた。小さい企業においては会計年度といった区切りよりもプロジェクトの終わりといった実務側での区切りの方が大きな意味を持っている。人の配置なんてものはプロジェクトの終わりに合わせてお偉方で調整されるのが常だ。
ちょうど自分も昨年度で所属していたプロジェクトが終了し、社内の別のプロジェクトにアサインされることとなっていたため、少し緊張した4月1日を過ごしていた。

発令は突然に

プロジェクトのオリエンテーションのためのMTGを待っている折、妻からの着信でiPhoneが鳴った。
「もしもし?ロンドンに内示が出た。どうしよう。」
「本当に?あー・・・それは・・・偉いことになったね。」
「今まで仕事のカウンターになってた人の後任なんだって。ついこの前の部長との年度末ミーティングではまだ早いとか後1年はここで経験を積めとか言ってたくせに、その時もうオファー来てたんだって。とんだタヌキだよね!」
「とりあえず色々と話して状況を整理したい。帰ったら家族会議だね。」

これは大変な事になった。
妻のネイティブレベルの英語力や、海外拠点との仕事ぶり、本人の海外希望を踏まえるといつか来るだろうことは予想していたが、具体的なアクションプランなんて何もない。
妻が赴任すること自体に異議はないが、一体自分はどういうふうに働けばいいのだろう?

家族会議

開発環境のセットアップという、ITの仕事で新規プロジェクトにアサインされたらまずやるような仕事をとりあえず終え、その日は帰路についた。
帰り道から妻と合流し、夕食を食べながらとりあえず分かっていることだけでも色々話し合った。

「発令ってのは急なものだけど、本当に急に来たなって気がするね。」とりあえず当たり障りの無い切り出しから話は始まった。
「キャリア的にはめっちゃ行きたいんだけど、夫と離れ離れの生活は嫌。」
妻らしく、ストレートに結論から飛んできた。

「ロンドンに行かないという選択肢はナシだよね?となるとロンドンに職を見つけるか、主夫として行くしかないかな。しかし主夫だと日本に戻ってきてからキャリアを再開出来るのかわからないね。5年も経ったら30代後半だけどスキルは今から停滞することになる。」
「ロンドンで就活だよ!」
「簡単に言ってくれるけど、日本にいながら出来るのか、英国にわたってから探す方が普通なのか、わからないことだらけだ。まずはどういった手段が取りうるのか、状況を整理しよう。」

帰宅後、話しながら状況をまとめたのが以下の表である。
(グレーアウトされた項目は選択肢に含めないもの)

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「とりあえず書けることは書いたかな。でも、果たしてこれでまとまったんだろうか?」
まとめてみたものの、まとまらない心持ちが継続している。
「とりあえずやるべきこととしては、ロンドンで職を得る場合にどのような手段があるか、だ。フリーランスの話は現実的でないかもしれないし一旦おいておこう。過去に転職した際のエージェントが海外求人も手がけてるそうだから、週明けにコンタクトを取ってみることにするよ。」
正直、今日はこれ以上考える気分にならなかった。

「そうしよう。何かわかったら教えてね。それと、ごめんね、巻き込む感じになっちゃって。色々考えてくれてありがとうね。」
妻は要求はストレートだが、こうしたフォローも良くしてくれる。
「ありがとう。とりあえず今日の所はもう寝よう。」

John Smith